ほめられちまったぜ

新しいドキュメント作成を依頼されていたので、大枠を書いたドキュメントをサブリーダに見てもらった。コメントの第一声は

「非常に良くできています。」

であった。いつも私のことを「何もできない人」とけなしてきたのに。確かに、このようなドキュメントを求めているのだろうな、という想像はできていた。しかし、私から言わせれば、こんなドキュメントを書ける能力がなんになるのか、と言うところだ。自分で書いておきながらではあるが、未来を予測し、漏れの無いように入念に方針を検討し、決め事のオンパレードを書いているドキュメントなのである。


本当に必要なのは、今すぐテストを実施し、方針もその都度検討され、漏れがあれば漏れに気づいた段階でドキュメントに埋め込めばいいのである。テストモジュールがそろわないのであれば、そろう部分だけでテストすればよいのである。環境が用意できないのなら、用意できるところで、まずテストすればよいのである。


ドキュメント作成も何度も失敗しながら何度も修正をかけていくべきなのである。このようなドキュメント作成は完璧なドキュメントを作成し、二度と戻らなくて済むように、という方針で書いているドキュメントである。そりゃある程度はわかるよ。ベテランだもん。でも、未来は誰にも予測できないんだよ。私も今はこれで問題ないと思っているけど、絶対に問題は出るんだよ。検討漏れがあるんだよ。今、こんなに頭を悩ませ、未来を予測する時間があるんだったら早くテストしようよ。ということなんだけど、プロジェクト全体の価値観と合わないんだよね。前にも書いたけど、本当の価値はどこにあるんだろう。